コンバージョン率最適化のための10個の方法
トラフィックが増えても売上や生涯顧客の増加に結びつかなければ、それは見栄えが良いだけの指標に過ぎません。ECサイトのコンバージョン率を最適化すればトラフィックが増えるだけではなく、キャッシュフローの改善、利益の増加、そしてリピーターの獲得につながります。
コンバージョン率を高めるためのコツ
ECサイトのコンバージョン率最適化において核になるのはユーザーです。コンバージョンと利益を増やすためにはオンラインストアの操作性を高め、注文ボタンをクリックしやすくすることが必要です。
ショッピング体験や商品の購入がより簡単に、そして楽しいものになるようにオンラインストアを設計することが何より重要です。今回のブログをお読みいただくと、コンバージョン率アップのための戦術はすべて購買体験の無駄をなくし、ユーザーがオンラインストアから簡単に商品を購入できるということがポイントになっていることが分かると思います。
ECサイトのコンバージョン率最適化に関するサービスについてご相談ご希望の方は弊社までご連絡ください。
コンバージョン率の最適化とは
コンバージョン率最適化(CRO)とはウェブサイトの訪問者の一部から売上を獲得することを目的とした営業・マーケティング戦略です。最適化がうまく作用すればこれらの顧客をリピーターに変えることができます。
CRO戦術の核となるのは消費者心理です。つまり、訪問者が商品やサービスの購入を真剣に考え、最終的に購入に至るように誘導する戦術が求められます。CRO戦術を最大限活用するために以下のテストを取り入れることをおすすめします。
- スプリットテスト — トラフィックを均等に分け、2つの変数に対する反応を比較してもっとも効果的な変数を検証するテスト
- 多変量テスト — 複数の変数を同時に実行し、どの組み合わせがもっとも効果的か検証するテスト
- A/Bテスト — ウェブサイトのページ2つ、もしくはサイトのパターン2種のうちどちらがトラフィックのコンバージョンに貢献しているか検証するテスト
また、コンバージョン率最適化をマクロとマイクロの両視点から見ることもできます。総じてコンバージョン率最適化はウェブサイトの訪問者が商品を購入して顧客になるタイミングで起こっています。しかし小さいスケールで見ると、最適化はウェブサイトのあらゆる場所で行われており、それらが実際の商品の購入に結びついています。
たとえば、ユーザーがFacebookで見かけた広告からあなたのウェブサイトを訪問することを決めたときにマイクロなコンバージョンが生まれています。ユーザーがあなたのウェブサイトのトップページから商品ページに移動したときもコンバージョンの1つです。ユーザーはその後商品をカゴに追加し、商品を購入します。これも結果的にはコンバージョン率最適化になります。
ECでの一般的なコンバージョン
ECサイトにおけるもっとも一般的なコンバージョンには次のようなものがあります。
- オンライン販売
- 商品カゴへの追加
- カゴ落ちした商品を購入する
- ウィッシュリストへの商品追加
- メールマガジンの登録やSNSのフォロー
これらが一般的なものですが、その他にもCROで実施できる戦術はありますし、あなたのブランド向けのコンバージョン率最適化の方法もあります。
実際コンバージョンとは大きなトピックであり、オンライン店舗やマーケティンチャネルのさまざまな要素や側面に影響を及ぼしますがコンバージョン率最適化を成功させるためにはどの戦術がもっとも効果的か追跡・測定する必要があります。
ECサイトのコンバージョン率の計算方法
どのCRO戦略が成功しているかを知るためには数字を使って計算しますが、計算式は簡単です。
CRO = コンバージョンの総数 ÷ ウェブサイトの訪問者の数 ✕ 100
仮に先月のあなたのEC店舗の売上が100、新規訪問者の数が2000だったとします。コンバージョン率は100÷2000、それに100を掛けることで導きだせます。計算結果は5になるのでコンバージョン率は5%だったことが分かります。
コンバージョン率の計算が終わったら、他のブランドの平均コンバージョン率と比較することで数字の良し悪しを判断します。
最近の調査では、平均的なEC店舗のコンバージョン率は2.86%ということが分かっています。つまり2.86%以上であれば割と良い状態ですし、新規ブランドにとってはなおさらです。特に新規ブランドでは1〜2%は悪くない数字です。
おすすめのECのコンバージョン率最適化戦略
ここまでの内容でコンバージョン率最適化とコンバージョン率の計算方法について理解いただいたと思いますので次は戦略についてご紹介します。最適な戦略を選ぶときにもっとも重要なのはあなたのビジネスのゴール、そして顧客が何を求めているかです。
#1. ウェブサイトはモバイルフレンドリーに
これはCRO戦略において非常に重要です。実際今日のEC事業者にとってレスポンシブデザインは戦略というよりもマストな要素になっています。
まず、Googleは検索プロセスの中でモバイルフレンドリーなサイトを優先的に表示するようにしています。レスポンシブサイトであればより多くのトラフィックを獲得できます。また、ユーザー自身もモバイルフレンドリーなオンラインショップを求めています。
ウェブサイトのトラフィックのソースの半数以上はモバイル機器なので潜在顧客の半分以上があなたのサイトで簡単にショッピングできるようにレスポンシブデザインを取り入れることをおすすめします。幸い有名なECサイトプラットフォームのいくつかは自動的にあなたのウェブサイトをレスポンシブ対応にしてくれます。
しかし念のためGoogleのモバイルフレンドリーテストであなたのウェブサイトをチェックすることをおすすめします。
#2.ページの読み込み時間を速くする
ユーザーはページの読み込みにかかる時間がわずか3秒であっても嫌います。読み込み時間が遅いとユーザーはウェブサイトから離脱し、読み込み時間の速い競合のサイトに移ってしまいます。
読み込み時間を高速化するとユーザーがあなたのウェブサイトに滞在する時間を増やすことができます。Googleは読み込み時間の速いウェブサイトを好むため、直帰率が高すぎるとそのサイトはユーザーに不人気でありトラフィックを送るべきではないと検索エンジンが評価してしまいます。
では読み込み速度がユーザーと検索エンジンのアルゴリズムにとって十分であるかはどのように確認したらよいでしょうか?それを確認するためのGoogleの別のツールがあります。URLを入力するとウェブサイトの読み込み時間に関する詳細なレポートと改善方法が表示されます。
これらの戦術は少し複雑かもしれませんが、ウェブサイトの読み込み速度を改善するために使えるシンプルな方法がいくつかあります。
- ImageOptimのようなツールを使って画像を圧縮し、画像の品質を下げることなくファイルを軽量化します。
- ウェブサイトに負荷をかけている可能性のある不要なアプリをアンインストールします。
不要なアプリを無効化したとしても読み込み速度の向上には不十分です。アプリによる負荷を排除して読み込み時間を速くするためにはアプリのアンインストールが必要です。
#3. カゴ落ちメールを送る
カゴ落ちは極めて頻繁に発生しますが、コンバージョン率に大きな影響を与えています。しかしカートに商品を追加することはユーザーが商品に興味を示しているということでもあります。つまり、リマインダーと少しの後押しで彼らは商品を購入してくれることが分かります。
ほとんどのECプラットフォームではダッシュボード内でカゴ落ちメールを作れるようになっています。ユーザーがカゴ落ちメールを受けとるタイミングを数時間後から1日後なども設定できます。また、設定を変えることでメールを送る最適なタイミングを見極めることもできます。
あなたのブランド用にカゴ落ちメールの内容をカスタマイズするようにしましょう。ありきたりなテンプレートのようなメッセージではコンバージョン率は上がらないので注意してください。
#4. 送料無料化
Amazonのような大手企業と競っているのですから、送料を無料化することは送料無料化に慣れている消費者に対してあなたのブランドはより魅力的に映ります。
高い送料は顧客にとって大きなハードルとなり、コンバージョンを妨げてしまいます。実際にある統計では消費者の73%が商品購入の意思決定において送料無料が直接的な要因の1つであったと回答しています。
#5. リピート顧客向けに注文画面を合理化
商品の注文画面で顧客の情報を事前に入力することは非常に優れたCRO戦略であり、リピーターからの売上アップや継続的な利益の獲得につながります。
顧客にとっては利便性が向上し、購入をためらうこともなくなるかもしれません。できるだけ早く注文処理を進めてほしければ事前入力がそれを可能にします。
ウェブサイトに導入できる注文プロセス向けのソリューションにはさまざまなものがあります。暗号化されたツールであれば、クレジットカード番号や住所など顧客の重要な情報を安全に保つことができます。
まとめ:EC事業者向けのコンバージョン率最適化
今回のブログではすべてのCRO戦略を網羅しているわけではく、利益を増やすために実施できる戦略は他にも数多く存在しています。
どのような戦略を採用するにせよ、ユーザーの利便性を第一に考え、ユーザーとあなたのブランド両者にとってメリットがあるものを選びましょう。そして戦略を試し、指標を追跡することで戦略を最大限活用し、実際に効果のあるCRO戦略に投資するようにします。
あなたのECブランドの利益を増やし、継続的な売上を獲得できるCRO戦略をお探しの場合は弊社までご連絡ください。